- 2025年6月23日
あれ?何か喰いついている!マダニ注意です!
「マダニに刺されたみたいなのでみてほしい!」
山登りやペットのお散歩をされる習慣がある患者さん、気づいたら虫がくっついていてもしかしたらマダニかも!と先日受診され、緊急でマダニ除去処置を行い事なきを得ました
マダニ類に刺されたらどうすればよいでしょう?
マダニ類のごく一部は、感染症の原因となる病原体を保有していることが話題ですが、実際にはその可能性は低いので過剰な心配は不要です
ですが、吸着したマダニは早めに除去することが望ましく、マダニに吸着されてからの時間が短いほど、除去は容易です
吸着後、早期であれば、先の尖ったピンセットなどでマダニの口器の部分を摘んで、ゆっくり引き抜くことによって、うまく除去できる場合が多いです
吸着したマダニの腹部を指で摘まむと、マダニの体液成分が皮膚内に流入しやすくなるので、避けるべきです
吸着して3日以上が経過すると、マダニの口器が皮膚組織と固く接着しているため、除去が困難になりますその場合、無理に引っ張ると、皮膚内に口器がちぎれて残ります。そのため、チクチクした違和感が残る場合や、その後に硬いしこりを生じる場合もあります
マダニ虫体の除去が困難と判断された場合は、局所麻酔をして、皮膚ごと切除する必要がありますので、皮膚科を受診してくださいませ

▲耳に喰いついているところ、吸血すると虫体が膨らみます