形成外科とは

形成外科は、主に体の表面にある病気の治療を行います。
けが、やけど、できもの、生まれつきの体の表面の形や色の異常、手術痕などを治し、失った機能や体の一部を新たに作ることなどができます。体の浅い部分のけが、傷などはすべて形成外科の治療分野です。顔の骨も形成外科が担当します。
形成外科では、患者さんの見た目もできるだけよくしようと考えて治療をしており、手術の後の目立つ傷跡もできるだけ目立たなくすることが肝心と考えています。また、皮膚や皮下組織などを愛護的に扱い、元来の機能や形態を損なうことなく再建(元通りに限りなく近い状態にする)します。このため治療を行う際は、特殊な糸や縫合法によって、傷跡などをできるだけ目立たないようにさせ、患者さんの生活の質(QOL)が向上していく診療を行っていきます。

皮膚皮下腫瘍摘出術

皮膚皮下腫瘍摘出術は、粉瘤・脂肪腫・ホクロ・イボなどの良性腫瘍に対し、メスを用いてできものを切除する手術のことです。皮膚の下にしこり状に腫瘍の本体がある場合、皮膚を切開して腫瘍だけを取り除きます。皮膚自体に腫瘍がある場合、皮膚そのものを切除して取り除きます。腫瘍の種類によって方法が異なりますので、詳しくは診察時に担当医へお尋ねください。

耳垂裂形成術

耳(耳介)は妊娠1ヶ月から2ヶ月の間に耳全体の形がほぼ完成しますが、この期間に耳たぶ(耳垂)の部分に何らかの障害が起ったために発生する先天異常による耳垂裂と、ピアスで耳たぶが裂けたり、拡張器で変形した場合の後天的な耳垂裂があります。ピアスによる耳垂裂では、Z形成術やW形成術を行なって、丁寧に縫合します。表面から裏面にかけて、一直線に縫合すると、傷が治っていく過程で、拘縮を起こし折れ返り部分で少し凹みが生じてしまうからです。基本的に自費診療となりますので、詳しくは診察時に担当医へお尋ねください。