• 2026年10月20日

アトピー性皮膚炎とは? 原因・症状・治療と日常生活でのスキンケア

アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性の皮膚疾患です。乳幼児から成人まで幅広い年齢でみられ、皮膚のバリア機能の低下や免疫反応、遺伝的な要因、環境因子などが複雑に関係して発症すると考えられています。

今回は、アトピー性皮膚炎の主な症状や治療方法、日常生活で気をつけたいポイントについて解説します。

1.アトピー性皮膚炎の主な症状

代表的な症状は、かゆみと湿疹です。皮膚が赤くなる、乾燥する、カサカサする、ブツブツができる、皮膚が厚く硬くなるなど、さまざまな症状がみられます。

湿疹は、顔や首、肘の内側、膝の裏などに生じやすい傾向がありますが、年齢や症状の程度によって現れる部位は異なります。

かゆみが強いと、無意識に皮膚をかいてしまい、湿疹が悪化することがあります。また、かゆみで眠れなくなったり、日常生活に支障が出たりすることもあるため、早めに適切な治療を受けることが大切です。

2.アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎は、ひとつの原因だけで起こる病気ではありません。

主に、次のような要因が関係しています。

  • 皮膚のバリア機能の低下: 皮膚の水分が失われやすく、外部からの刺激やアレルゲンの影響を受けやすくなります。
  • 免疫反応の異常: 皮膚に炎症が起こりやすくなり、かゆみや湿疹につながります。
  • 遺伝的な要因: アトピー性皮膚炎や喘息、アレルギー性鼻炎などの家族歴が関係する場合があります。
  • 環境や生活習慣: 汗、乾燥、摩擦、ストレス、睡眠不足などが症状の悪化に関係することがあります。

これらの要因は人によって異なるため、症状や生活環境に合わせて治療やスキンケアを行うことが重要です。

3.アトピー性皮膚炎の治療

アトピー性皮膚炎の治療では、皮膚の炎症を抑えること、皮膚のバリア機能を整えること、そして症状の再発を防ぐことを目指します。

外用薬による治療

炎症を抑えるために、ステロイド外用薬やタクロリムス外用薬、デルゴシチニブ外用薬、ジファミラスト外用薬などを使用します。年齢や症状、皮膚の状態に応じて適切な薬剤を選択します。

薬の種類や塗る量、使用する部位、使用期間は、医師の指示に従うことが大切です。

保湿によるスキンケア

保湿剤を使用して皮膚のうるおいを保つことは、皮膚のバリア機能を補い、乾燥や刺激を防ぐうえで重要です。症状が落ち着いているときも、継続的な保湿を心がけましょう。

症状に応じた追加治療

外用薬などで十分な改善が得られない場合や、症状が広範囲に及ぶ場合には、紫外線療法、内服薬、注射薬などを検討することがあります。治療法は年齢や重症度、これまでの治療経過などを踏まえて選択します。

4.日常生活で気をつけたいポイント

毎日のスキンケアや生活習慣も、症状のコントロールに役立ちます。

  • 肌を清潔に保つ: 汗や汚れは早めに洗い流し、石けんや洗浄料はよく泡立てて、肌をこすらずに洗いましょう。
  • 入浴後は保湿する: 入浴後は皮膚が乾燥しやすいため、できるだけ早めに保湿剤を塗りましょう。
  • 刺激を避ける: 肌触りのよい衣類を選び、タオルなどで強くこすらないようにしましょう。
  • 汗を適切に処理する: 汗が刺激になる場合は、シャワーで洗い流したり、やさしく拭き取ったりしましょう。
  • 睡眠や休息を大切にする: 十分な睡眠を確保し、無理のない生活リズムを心がけましょう。

また、特定の食べ物を自己判断で制限することは、栄養不足などにつながる可能性があります。食物アレルギーが疑われる場合は、医師に相談しましょう。

5.症状が落ち着いても治療を続けることが大切です

アトピー性皮膚炎は、症状が改善した後も再び悪化することがあります。湿疹が目立たなくなったからといって、自己判断で治療を中断すると、再燃につながる場合があります。

炎症が落ち着いた後も、症状や治療経過に応じて外用薬を間隔をあけて使用するなど、再発を防ぐための治療を行うことがあります。

かゆみや湿疹が続く場合、夜眠れない場合、現在の治療で十分な効果が得られない場合は、医療機関にご相談ください。

まとめ

アトピー性皮膚炎の治療では、炎症を抑える薬物療法と保湿を中心としたスキンケアを組み合わせ、症状に合わせて継続的に管理することが大切です。

症状や悪化の要因には個人差があります。自己判断で対処するのではなく、ご自身の皮膚の状態に合った治療を受け、無理なく続けていきましょう。

当院では、患者さん一人ひとりの症状や生活背景に合わせた診療を大切にしています。皮膚のかゆみや湿疹でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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